ストーリー
水沢光一は、未だ初恋を引きずっていた。 それもそのはず。 想い人は幼い頃からずっと傍に居るのだから。
……その日は雨が降っていた。 光一は義理の妹である水沢めぐりとひとつの傘に入りながら、帰路についていた。 すると突如として、背後から地面を強く叩いた音が響く。 雨音ではない、何か重い物が頭上から落下したような音。
振り向いてはいけないと勘が告げていたはずなのに、それ以上に好奇心が勝ってしまった。 ふたりは目の前に横たわる血に塗れた女子生徒をよく知っていた。 夢見レイナ——彼の幼馴染にして、彼女の親友だったのだから。
レイナは生死の境を彷徨いながら、目を覚ます様子はない。 突然の出来事に、焦燥する光一とめぐり。 だがそんな二人の前に、病院の治療室で眠っているはずのレイナが現れる。
生霊として二人の元へ戻ってきた幼馴染。 しかし事故当日の記憶は失っているらしく、落下した原因は不明なまま。 失くした記憶を取り戻せば、レイナの意識が戻ると考えた3人は、レイナが屋上から落下した原因を探ること決意する。
3人の恋と、3人の罪。 3/3の想いが交錯し合い、蜘蛛の巣のように絡まっていく。 それが白日のもとに晒された時、彼と、彼女はどういう決断をするのだろう?