——人は誰もがウソをつく。

自分を守るための嘘。
自分を否定するための嘘。
自分を誤魔化すための嘘。
自分であり続けるための嘘。

嘘にも種類があって、誰もが嘘をつく理由を持っている。

理由は分からない。けど、嘘をついているのは分かる。
そんな中途半端な能力を持つ少年・櫻井宗一郎。

しかし、その能力を得た代償は必要な訳で。

彼は能力を得た代償を支払うため、数々の依頼をこなし続けていく。

そんな中、彼は紅葉並木で一人の少女と出会う。

自身よりも二回りほど大きい男子生徒を地に伏せ——
血のような赤い瞳と、輝く黄金の髪を靡かせながら——

悠々と女王のように君臨する少女——エリス・F・カートレットと。



——4年後。

紆余曲折を経て、二人は関係を深め、今では互いを『相棒』と認めるほどの仲となっていた。

そんな折、急に体調を崩したエリスは寝込んでいた。
そのことから、同居人である宗一郎は彼女の看病をすることに。

そんな彼に、ベッドから体を引きずるようにして起き上がったエリスは頬を赤く染めながら、
真剣な表情で自身の願いを打ち明けた。

「あたしと……その、エッチして欲しいんだけど……」

「…………」

「…………」

「……まぁ、とりあえず今は寝てろ。明日目が覚めたら、今日の事は黒歴史認定してると思うけどな」

「冗談じゃなくて本気なんだけど!?」

果たしてエリスの言葉の真意とは?
そして、宗一郎の選択とは!?


紅葉が舞う秋空の下、
たったひとつの冴えたやりかた を巡る物語——始まりますっ!